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take a breather

第21章 Be with you

その後、ふたりの会話は途絶え
部屋の中に静寂が戻った

はぁ…それにしても吃驚したなぁ…

ホント、いつから付き合ってたんだ?
ニノのヤツ、そんな事も一言も言わなかったじゃねぇか

あの様子だと昨日今日って感じじゃねぇよな

あんなディープキスまでするなんて…

ディープキス……キス…ってどんな感じなんだろ…

指で唇に触れてみる

プニプニして他の部分よりは柔らかい

自分の腕に押し当ててみた

んー…イマイチわからん…

指で腕を押してみる
やっぱ唇とは弾力が違うよなぁ…

摘んでみても皮しか掴めない
それに比べて唇は厚みがある

櫻井さんの唇は俺よりも厚みがあるから
きっともっとプニプニ…

……駄目だ…また眠れなくなった…

明日は朝から練習だっていうのに…はぁ…




「智っ」

誰だよ、うるせぇなぁ…もう少し寝かせてくれよ…

「智ってば!もう起きないと練習遅れるよっ」

ん?練習?

「あっ!」

慌てて飛び起きると、俺の事を覗き込んでたニノとぶつかりそうになった

「あっぶないなぁ…」

ニノが体を引いたから事なきを得たが
そのままぶつかってたらキスするところだった…

ん?キス?

思い出した…昨夜のこと

思わずニノの唇に目が行く…
ニノの唇は薄めだな

「なに?どうしたの?黙り込んで
まだ具合悪い?」

「あっ、いやっ、もう大丈夫!」

「そう?なら早く着替えなよ?
朝メシ前にランニングあるからね」

「おう…わかってる」

ベッドから降りると着替えをしている櫻井さんがいた

「おはよ…大野」

「お、はよ…ございます…」

昨夜、櫻井さんの唇の感触なんて想像してしまったから直視出来ない

もちろん櫻井さんはそんな事、知るはずないんだけど

それでもちょっと気まずい…

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