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take a breather

第21章 Be with you

眠れねぇ…

倒れた時に少し寝てしまったからなのか
全然眠れる気がしねぇ…

でももう皆んな寝ちゃったし
物音立てる訳にはいかないから、静かにしてるしかないよなぁ…

「はぁ…」

仰向けになって小さく溜め息を吐いた

俺の上のベッドには櫻井さんが眠っている

櫻井さんはどんな寝顔で
どんな寝相で寝ているんだろう…

ダメだダメだ!…想像したら益々眠れなくなる!

…想像じゃなく、実際見てしまえば気にならなくなる?

いや、駄目だ!
寝姿を覗き見るなんて、ただの変態じゃねぇかっ!

頭の中で小さな葛藤を繰り広げていると、隣のベッドの軋む音が聞こえた

ベッドの階段を降りる気配…

あっちのベッドは相葉さんが上に寝てたよな?

トイレか?それとも水でも飲みに行くのか?

声を掛けようか迷っていたら、相葉さんはその場に立ち止まった

ん?どこかに行くんじゃないのか
じゃあ、何してんだ?

暗がりの中、そちらに視線を向けると
相葉さんはニノのベッドを覗き込んでいた

『ニノちゃん…』

小さな声で呼びかける相葉さん

何かあったのか?わざわざニノを起こすなんて

『ん…あいばさ…?ど、したの…?』

寝ぼけたニノの声

『一緒に寝ていい?』

はっ⁈一緒に寝る⁈
いくらニノの事がお気に入りだって言っても、高校生の男子が添い寝するって…

『ん…なにもしないなら、いい…』

えっ⁉︎いいの⁉︎ニノ⁈

絶対『駄目』って言うと思ったのに、随分とすんなり受け入れたな

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