テキストサイズ

take a breather

第21章 Be with you

指摘してしまったせいか、櫻井さんは少しずつ口に入れて食べるようになってしまった

意識して食べているその様子がぎこちなく見えて、悪い事しちゃったなぁ…なんて反省

「あの…櫻井さん、すみません…
俺が余計な事言ったから、変な気を遣わせて…」

「え?あ、ううん。気にするな、大野のせいじゃないから
俺が今まで気が付かなかったのが悪いんだ
むしろ、今指摘して貰えて良かったよ
大人になってもそんな食い方してたら、笑われる所だった」

笑われるのか?あんなに可愛いのに?

「俺は笑いませんから
今は好きなように食ってください
俺の作ったカレー、凄く旨そうに食ってくれてたんで
俺としてはその方が嬉しい」

「大野はおかしいと思ったんじゃないのか?
だから俺の食べるとこ見てたんだろ?」

「えっ?いや、あの…
おかしいじゃなくて、可愛いなぁ…って思って見てました」

どう返事するか迷った
でも嘘をついて誤魔化して返事をするより
正直に話した方が、櫻井さんが納得してくれると思ったから自分の本心を答えた

すると、瞬時に顔を紅く染めた櫻井さん

あれ?俺、またまずい事言った?

「くふっ…可愛いんだって、翔ちゃん」

「うっ、うるさいっ
黙って食えよ、雅紀」

「は〜い」

相葉さんが揶揄うように言うと
櫻井さんは少し怒ったように返し、カレーを口一杯に頬張った

子供みたいなその様子がやっぱり可愛いんだよなぁ…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ