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前を歩いていた相葉さんが足を止めこちらに振り返る

「ねぇ、翔ちゃん。合宿の時のメシ、お好み焼きってダメかなぁ？
俺、得意じゃん？」

「得意ったって、お前ひとりで何枚焼くつもりだよ
部員の人数わかってる？70人近いんだよ？」

「あっ、そっかぁ！」

「だから駄目だって言ったでしょ」

隣のニノは苦笑い

「う〜ん、残念…」

肩を落とす相葉さん
本気でお好み焼きにしようと思ってたんだ

「ほら、もう諦めて…
今度また美味しいお好み焼き食べに行きましょうね？」

落ち込む相葉さんの背中をニノがポンポンと叩くと、相葉さんは途端に元気になった

「うん！行くっ！
ニノちゃんと食べるお好み焼きが世界一旨いもんね！」

なんだかニノが猛獣使いに見えてきた…

「雅紀のヤツ、ベタ惚れだな」

櫻井さんが楽しそうに呟いた

「え？それって、どういう…?」

相葉さんがニノのプレイに惚れてるのは知ってる
でも、今の状況でそれって関係ある？

話の流れがわからず、聞き直すと
微笑みを浮かべふたりを見ていた櫻井さんが、俺の方を向いて『ふふっ』と笑った

「さぁ？どういう意味だろうな？」

楽しそうな笑顔を浮かべる櫻井さん
いつも以上に可愛い笑顔を見て、胸がキュンと高鳴った

なんだ？

いくら可愛いからって
なんで俺は男の人の笑顔を見て、胸をキュンキュンさせてんだ？