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6月には3年生が出場出来る最後の大会がある

その直前に、学校の敷地内にある宿舎で、毎年恒例の強化合宿が行われるらしい

「金曜から日曜まで3日間だから、そんな日数ではないんだけどね
他の部活だと1週間とかやる所あるから」

合宿があると聞いた日の帰り道、櫻井さんが説明してくれた

あのお好み焼きを食べた日から、4人で帰るのがお決まりになっている

俺たち一年生は、片付けがあるから
帰りの準備が出来るのは、先輩たちよりも遅いんだけど

相葉さんがニノと一緒に帰りたいらしく
毎日俺たちが終わるのを待っている

たぶん櫻井さんは付き合わされているんだろう

相葉さんがニノの隣を歩くから
櫻井さんは俺の隣を歩くしかなくて
それに関しては申し訳ないなぁ、って気持ちになる

俺なりに話しはするけど
本当なら相葉さんと話した方が楽しいんじゃないのかなぁ…

「俺、合宿なんて初めてです
中学の時はやらなかったから」

こんなありきたりな会話しか出来ない俺…
それでも櫻井さんはちゃんと返してくれるんだ

「中学だと泊まる施設とかないもんな
特にこの高校は設備が整ってるから
合宿って言っても、みんなで大部屋で寝るとかじゃないんだよ」

「へぇ、そうなんですか」

「うん。部屋は4人一部屋で、寝るのは二段ベッド
食事は自分たちで作って食堂で食べるから、その辺は合宿感があるけどな」

「自炊かぁ…
俺、カレーなら得意なんですけど」

「え？大野、料理作るの？」

「土曜とか、時々ですけど作りますよ？
櫻井さんはやらないんですか？」

「まーったくやらない！
ってか、出来ない！」

力いっぱい言い切る櫻井さんが
子供みたいで可愛い

たまにあるんだよなぁ、子供っぽいとこ
普段は大人なのに…