ぜんぶ俺の物〜ケダモノ弟の危険な独占欲〜
第1章 1
がさごそ服の擦れる音がして、部屋の明かりが消える。
「姉ちゃん、また明日」
暗闇に包まれると、亜貴の視線をいっそう強く感じた。
「ねえ、大学卒業したらどうするんだっけ?」
「そりゃ、バリバリ働くキャリアウーマンでしょ」
「ぷ」
「そこ、笑うとこじゃないから」
いや笑ってないよ、という声がもはや震えてるぞコラ。
「ちょっと亜貴!」
「ごめんって。がんばって立派なキャリアウーマンになってねお姉さま」
ベッドが揺れる。
いつの間にか歩み寄ってきた亜貴が、上から覆いかぶさってきたせいだ。
何か言ってやろうと開いた口は、簡単にふさがれてしまった。
「ふ……っ」
まるでかぶりつくようなキスだった。亜貴の唇が、何度も角度を変えて私を奪う。
「あ……き、苦し……っ」
舌と舌がぬるりと触れる。
「姉ちゃん……家は出ていかないよね?」
さいきん、オトコと弟の境目にいる亜貴を前にすると、本当にどうしていいか分からなくなってしまう。
亜貴は、だれにでもこんなことをするのだろうか。
……いや、多分しないだろう。
「出てくよ、一人暮らしが夢だもん」
そういうと、亜貴はしばらく黙り込んでしまった。
「じゃあ、たまにそっちに行っていい?」
「彼氏ができるまではね」
亜貴から返答はない。
少しイジワルかとも思ったが、私は続けた。
「亜貴だって、こんな関係いつまでも続くなんて思ってないでしょ」
「……思ってるよ」
「続かないよ。いつか、お互いに好きな人を作って結婚して」
「そんな未来、俺は望んでないから」
絞り出すような声でそれだけ言い残して、亜貴は今度こそ部屋を出て行った。
「姉ちゃん、また明日」
暗闇に包まれると、亜貴の視線をいっそう強く感じた。
「ねえ、大学卒業したらどうするんだっけ?」
「そりゃ、バリバリ働くキャリアウーマンでしょ」
「ぷ」
「そこ、笑うとこじゃないから」
いや笑ってないよ、という声がもはや震えてるぞコラ。
「ちょっと亜貴!」
「ごめんって。がんばって立派なキャリアウーマンになってねお姉さま」
ベッドが揺れる。
いつの間にか歩み寄ってきた亜貴が、上から覆いかぶさってきたせいだ。
何か言ってやろうと開いた口は、簡単にふさがれてしまった。
「ふ……っ」
まるでかぶりつくようなキスだった。亜貴の唇が、何度も角度を変えて私を奪う。
「あ……き、苦し……っ」
舌と舌がぬるりと触れる。
「姉ちゃん……家は出ていかないよね?」
さいきん、オトコと弟の境目にいる亜貴を前にすると、本当にどうしていいか分からなくなってしまう。
亜貴は、だれにでもこんなことをするのだろうか。
……いや、多分しないだろう。
「出てくよ、一人暮らしが夢だもん」
そういうと、亜貴はしばらく黙り込んでしまった。
「じゃあ、たまにそっちに行っていい?」
「彼氏ができるまではね」
亜貴から返答はない。
少しイジワルかとも思ったが、私は続けた。
「亜貴だって、こんな関係いつまでも続くなんて思ってないでしょ」
「……思ってるよ」
「続かないよ。いつか、お互いに好きな人を作って結婚して」
「そんな未来、俺は望んでないから」
絞り出すような声でそれだけ言い残して、亜貴は今度こそ部屋を出て行った。
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