ぜんぶ俺の物〜ケダモノ弟の危険な独占欲〜
第1章 1
それは、夏休みに入る手前だった。その日の夜も、亜貴の手の感触で目を覚ました私は、これまでにない行動を起こした。
胸に置かれた亜貴の手をそっと掴み、勇気を出して目を開けた。ぼやけた視界の向こうで、はっと亜貴が息をのんで固まるのを感じた。動揺を悟った私はなぜだか安心した。日中の無邪気な顔も、夜の危険な顔も、どちらも裏表のない弟自身なのだと思えた。
私が小声で「いいよ」と言うと、しばらくして、亜貴の手が遠慮がちに動きはじめた。
私はたびたび亜貴の表情を確認しようと視線をあげたが、亜貴は一度も私をみなかった。
私は気になって亜貴の股間に手を充ててみた。
そこはとても固くなっていた。布越しでも分かるほど熱を持っていた。
亜貴は無言で、私のパジャマをすべて脱がせた。
すがりつくように胸元に顔を伏せて、ぺろぺろと、甘えるように私の突起を舐めた。
『あ……っ』
それは下腹が震えるような、奇妙な感覚だった。亜貴の体温と、柔らかい髪の毛の感触と、子犬が這うような舌の感触。
『ん……っ』
私が私でなくなっていくような、亜貴が亜貴でなくなっていくような、ふわふわと宙に浮くような不思議な感覚。でも頭のどこかで、両親が起きてきたらどうしようと冷静に考える自分もいた。
亜貴のすべすべした手足が、私の四肢に絡みついている。胸元のキスは、首筋までやってきた。でも決して唇には触れてこなかった。
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