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ぜんぶ俺の物〜ケダモノ弟の危険な独占欲〜

第1章 1


亜貴の手はすぐに離れていった。しばらくして、亜貴は私の様子を伺ったのち、静かに部屋を出ていった。
次の日、亜貴は深夜になるまで帰ってこなかった。両親も夜通し探していたが、午前一時を過ぎたころ、ひょっこりと戻ってきた。どこへ行っていたのかは、かたくなに口を割らなかった。

家族として同居している彼は、男なのか、弟なのか。良く分からないまま曖昧な琴線を辿るうち、気付いたら一年が過ぎていた。

亜貴は中学に上がると、目に見えて『男』を感じるようになった。
身長もぐんぐん伸びて、あっという間に私の背丈を追い越した。亜貴とリビングで背比べをしている時、「ちっちゃいね」と頭を撫でられた。
弟って、こういう物なのだろうか。
何気ない仕草から、目線から、こんなにも異性を感じるものだろうか。
分からない。
でも確かに、当時の私の胸には、ほんのり甘酸っぱい痛みが生じていた。
家族として過ごしている時の亜貴は相変わらずで、私の目の前でも平気な顔で服を脱いでしまう。一度、亜貴の着替えを真横で凝視してしまい、ふっと笑われた時があった。それから私は亜貴の裸が見られなくなってしまった。

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