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イジワルな彼女。

第6章 密-ヒソカ-


亮太との電話を切る頃には、
外はすっかり明るくなっていた。

僕は欠伸をしながら、
まだ残っている宿題のことが頭を過ったが
いつの間にか眠ってしまった。


翌朝。いつもより遅い時間に起きた僕は、
リビングのソファに座りスマホを弄る。
ひとまず、昨日スルーした
なっちゃんからのメッセージに返信した。

[おはようございます。
昨日は授業に出るのがしんどくて、
帰ってからそのまま寝ちゃってました。
でも、もう大丈夫です!
メッセージありがとうございます。
ご心配おかけしてすみませんでした。]


なっちゃんは、本当に仕事熱心だ。
なっちゃんのことは尊敬しているけど…
最近は少し面倒くさいところが目につく。


僕は冷蔵庫を開け、
ラップのかかったお皿と
四角いタッパーに手を伸ばした。

「昨日は生姜焼きだったのか…」

ラップ越しに中身を確認しながら、
お皿をレンジに入れてスイッチを押す。
その間に炊飯器の蓋を開け、
茶碗にご飯をいつもより多めによそった。

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