
イジワルな彼女。
第3章 雫-シズク-
僕はアイスコーヒーと
サンドウィッチを注文した。
アイスコーヒーは、
ここに来る前から決めていた。
店内を見渡すと、
僕からは少し離れたテーブルへ
料理を運んでいる店員さんがいた。
最近、また視力が落ちたせいで
少し自信がないけど…
昨日も見掛けた店員さんに似ている。
しばらくして、料理とドリンクが
運ばれてきた。
「…」
僕は少しガッカリしてしまった。
この店はお客に対し、
最初から多分最後まで同じ店員さんが
接客を任されているようだ。
アイスコーヒーにガムシロップを入れ、
ストローでかき混ぜる。
そして僕はカラカラに渇いた喉を
ゴクゴクと潤していった。
