
『untitled』
第7章 青春18きっぷ - story Ⅱ-
【相葉side】
「おい、早く手を動かせよ」
潤がちんたらとプリントの束をホッチキスで止めていく。
「いいだろ?こんな時しか部活、サボれないんだから」
「俺は一刻も早く部活に行きたいんだ」
潤の前にあるプリントを奪おうとしたら、ちょっとの差で先に取られてしまった。
今日は潤と日直で、運悪く明日のHRで使う資料作りを頼まれた。
「はぁー、早くニノちゃんに会いたい」
「心の声、漏れてんぞ」
「いや、隠すつもりないし」
油断していた潤からサラッとプリントを奪い、パチパチとホッチキスで止めていく。
「で、どうなの?ニノちゃんとは?」
「おい、ニノちゃん呼びは俺の特権だぞ!」
頬杖ついてニヤニヤと俺を見ている潤はどうやら手を動かす気はないらしい。
「でもニノちゃんと離れちゃうかもしれないんだろ?」
「それ、禁句」
手を止めると大きな溜め息が自然と漏れる。
風間ぽんと櫻井先輩が約束した期限が刻々と迫る。
最初に比べたら雲泥の差だけど、まだまだ完璧には程遠い。
だから少しの時間も無駄にできない。
「よし、早く資料作って部活行くぞ!」
「仕方ないから、協力してやるよ」
俺の前にあるプリントを半分取ると、パチパチとホッチキスで止め始める。
いや、それ元々……潤のやる分だから。
「はーい、俺も協力しまーす」
声が聞こえた方に目を向けると手を上げる伊野尾が立っていた。
「あれ?部活は?」
「そんなのどーでもいいの。今はこっちの方が大事」
なぜかスキップでこっちに来るとプリントの束を手にとった。
「伊野尾も手伝って……」
でも伊野尾は言おうとした事と真逆な事をした。
プリントは宙を舞い、そのうちの数枚が開いていた窓から外へ飛んで落ちていく。
「おい、伊野尾!何すんだよ!」
「協力するって言ったでしょ?」
伊野尾は小首を傾げるとニコッと笑った。
「風間先輩の…ね?」
「おい、早く手を動かせよ」
潤がちんたらとプリントの束をホッチキスで止めていく。
「いいだろ?こんな時しか部活、サボれないんだから」
「俺は一刻も早く部活に行きたいんだ」
潤の前にあるプリントを奪おうとしたら、ちょっとの差で先に取られてしまった。
今日は潤と日直で、運悪く明日のHRで使う資料作りを頼まれた。
「はぁー、早くニノちゃんに会いたい」
「心の声、漏れてんぞ」
「いや、隠すつもりないし」
油断していた潤からサラッとプリントを奪い、パチパチとホッチキスで止めていく。
「で、どうなの?ニノちゃんとは?」
「おい、ニノちゃん呼びは俺の特権だぞ!」
頬杖ついてニヤニヤと俺を見ている潤はどうやら手を動かす気はないらしい。
「でもニノちゃんと離れちゃうかもしれないんだろ?」
「それ、禁句」
手を止めると大きな溜め息が自然と漏れる。
風間ぽんと櫻井先輩が約束した期限が刻々と迫る。
最初に比べたら雲泥の差だけど、まだまだ完璧には程遠い。
だから少しの時間も無駄にできない。
「よし、早く資料作って部活行くぞ!」
「仕方ないから、協力してやるよ」
俺の前にあるプリントを半分取ると、パチパチとホッチキスで止め始める。
いや、それ元々……潤のやる分だから。
「はーい、俺も協力しまーす」
声が聞こえた方に目を向けると手を上げる伊野尾が立っていた。
「あれ?部活は?」
「そんなのどーでもいいの。今はこっちの方が大事」
なぜかスキップでこっちに来るとプリントの束を手にとった。
「伊野尾も手伝って……」
でも伊野尾は言おうとした事と真逆な事をした。
プリントは宙を舞い、そのうちの数枚が開いていた窓から外へ飛んで落ちていく。
「おい、伊野尾!何すんだよ!」
「協力するって言ったでしょ?」
伊野尾は小首を傾げるとニコッと笑った。
「風間先輩の…ね?」
