
『untitled』
第7章 青春18きっぷ - story Ⅱ-
【相葉side】
「入部を歓迎するよ」
櫻井先輩は俺に手を伸ばして握手を求めてくれたけど、ニノちゃん先輩はそっぽを向いたままで、目を合わせくれない。
マジでかぁ。
覚悟はしていたものの実際に拒絶をされると凹む。
説明会で叫んだ新入生なんて前代未聞で、その噂は瞬く間に全校生徒に広まった。
きっとニノちゃん先輩にも迷惑をかけたと思う。
入部したらまた迷惑をかけることになるけど、あの日『入ります』と言った事を嘘にしたくなかった。
勢いだけで発したけど、ニノちゃん先輩に会いたいと思ったのは今もかわらない。
「よろしくお願いします!」
差し出してくれた櫻井先輩の手をギュッと握った。
「じゃあまずはこれ、やってくれる?」
「は、はい!」
渡されたのは一枚のプリント。
渡されたのは問題用紙……?
それすら判別がつかないが、作成しなさいと文章の最後にある。
作成って……何を作成するんだ?
「席は決まってないから適当に座って」
俺はとりあえず解くヒントはないかとプリントを凝視する。
「簡単すぎんだろ?」
櫻井先輩が俺の肩越しに持っていたプリントを覗き込む。
「あの、これってどう……」
「失礼します」
「おっ、また来たぞ」
俺の声は新入部員の訪れと、弾むような櫻井先輩の声にかき消された。
「あっ!ニノ、逃げんなよ」
ニノちゃん先輩に向けてニヤっと微笑むと櫻井先輩は声のした方へと軽い足取りで向かった。
「はぁ……」
空気が重くなる溜め息と同時にドスッと俺の隣の席の椅子に座ると、カチャカチャとパソコンを打ち始める。
はっ、早っ!
目にも止まらぬ指の動きだし、手元を見ていないで打っている。
凄い、凄すぎる!カッコいい!
俺もやってみたいって思ったけど、今はこのプリント。
これってやらないとダメなのかな?
いや、待てよ。
入部早々に渡されたプリント。
これはもしかしたら……入部テストなのか?
もしそうならヤバイ、ヤバすぎる!
「あの……」
「入部を歓迎するよ」
櫻井先輩は俺に手を伸ばして握手を求めてくれたけど、ニノちゃん先輩はそっぽを向いたままで、目を合わせくれない。
マジでかぁ。
覚悟はしていたものの実際に拒絶をされると凹む。
説明会で叫んだ新入生なんて前代未聞で、その噂は瞬く間に全校生徒に広まった。
きっとニノちゃん先輩にも迷惑をかけたと思う。
入部したらまた迷惑をかけることになるけど、あの日『入ります』と言った事を嘘にしたくなかった。
勢いだけで発したけど、ニノちゃん先輩に会いたいと思ったのは今もかわらない。
「よろしくお願いします!」
差し出してくれた櫻井先輩の手をギュッと握った。
「じゃあまずはこれ、やってくれる?」
「は、はい!」
渡されたのは一枚のプリント。
渡されたのは問題用紙……?
それすら判別がつかないが、作成しなさいと文章の最後にある。
作成って……何を作成するんだ?
「席は決まってないから適当に座って」
俺はとりあえず解くヒントはないかとプリントを凝視する。
「簡単すぎんだろ?」
櫻井先輩が俺の肩越しに持っていたプリントを覗き込む。
「あの、これってどう……」
「失礼します」
「おっ、また来たぞ」
俺の声は新入部員の訪れと、弾むような櫻井先輩の声にかき消された。
「あっ!ニノ、逃げんなよ」
ニノちゃん先輩に向けてニヤっと微笑むと櫻井先輩は声のした方へと軽い足取りで向かった。
「はぁ……」
空気が重くなる溜め息と同時にドスッと俺の隣の席の椅子に座ると、カチャカチャとパソコンを打ち始める。
はっ、早っ!
目にも止まらぬ指の動きだし、手元を見ていないで打っている。
凄い、凄すぎる!カッコいい!
俺もやってみたいって思ったけど、今はこのプリント。
これってやらないとダメなのかな?
いや、待てよ。
入部早々に渡されたプリント。
これはもしかしたら……入部テストなのか?
もしそうならヤバイ、ヤバすぎる!
「あの……」
