
『untitled』
第3章 一線を、越える
大野さんが俺に覆いかぶさってくる。
いつもはふにゃっと笑いかけてくれるのに、微動だにしない表情と俺を見下ろす瞳。
理由はわからないけど、この状況が良くない事はわかる。
頭ではわかっているんだけど大野さんの瞳に囚われた俺は身体を起こす事ができない。
「ねぇ、俺らがあげた服は?」
「……えっ?」
「木村くんからたくさん服を貰ったから、もう捨てちゃった?」
頬を撫でる大野さんの指がやけに冷たく感じ、ピクっと身体が震える。
「捨ててなんかない!ちゃんと家にあるよ」
「ふーん。家にねぇ……」
俺にとっては古株にはなるけど一軍メンバーの服。
それにメンバーから貰った大切なものだから、
多少ヨレヨレになったって捨てるなんて絶対しない。
なのにどうして疑われなきゃいけないんだよ!
「ホントだって!完成披露試写会でも着ていったもん!翔ちゃんだって見たでしょ?俺と木村くんの2ショット」
「あぁ、見たよ」
聞こえてた返事にホッとするばすが、
抑揚や感情が全くない翔ちゃんの声に不安が募る。
「これでしょ?」
翔ちゃんはスマホを取り出すと俺に画面を見せる。
そこに表示されているのは俺がさっき話していた木村くんとのツーショットの写真。
「ほら、見てよ!ちゃんと着てるでしょ?」
翔ちゃんの手を取って、俺を取り囲むみんなに写真を見せる。
「ふーん、確かに着てるね」
相葉さんがスマホを覗き込んで確認する。
「ねっ?だから……」
「だから?じゃあこれはどう説明するの?」
説明ってなに?
この写真は何よりの証拠で説明する必要もないじゃん。
「これ、どういう事?」
翔ちゃんの手から潤くんがスマホを奪うと、少しだけ操作して俺に見せる。
「これ…は……」
画面には木村くんが回した腕で捲り上がったTシャツから見える俺の腹と緑のパンツ。
恐る恐る目線をスマホから動かすと、ニヤっと笑う4人の姿があった。
いつもはふにゃっと笑いかけてくれるのに、微動だにしない表情と俺を見下ろす瞳。
理由はわからないけど、この状況が良くない事はわかる。
頭ではわかっているんだけど大野さんの瞳に囚われた俺は身体を起こす事ができない。
「ねぇ、俺らがあげた服は?」
「……えっ?」
「木村くんからたくさん服を貰ったから、もう捨てちゃった?」
頬を撫でる大野さんの指がやけに冷たく感じ、ピクっと身体が震える。
「捨ててなんかない!ちゃんと家にあるよ」
「ふーん。家にねぇ……」
俺にとっては古株にはなるけど一軍メンバーの服。
それにメンバーから貰った大切なものだから、
多少ヨレヨレになったって捨てるなんて絶対しない。
なのにどうして疑われなきゃいけないんだよ!
「ホントだって!完成披露試写会でも着ていったもん!翔ちゃんだって見たでしょ?俺と木村くんの2ショット」
「あぁ、見たよ」
聞こえてた返事にホッとするばすが、
抑揚や感情が全くない翔ちゃんの声に不安が募る。
「これでしょ?」
翔ちゃんはスマホを取り出すと俺に画面を見せる。
そこに表示されているのは俺がさっき話していた木村くんとのツーショットの写真。
「ほら、見てよ!ちゃんと着てるでしょ?」
翔ちゃんの手を取って、俺を取り囲むみんなに写真を見せる。
「ふーん、確かに着てるね」
相葉さんがスマホを覗き込んで確認する。
「ねっ?だから……」
「だから?じゃあこれはどう説明するの?」
説明ってなに?
この写真は何よりの証拠で説明する必要もないじゃん。
「これ、どういう事?」
翔ちゃんの手から潤くんがスマホを奪うと、少しだけ操作して俺に見せる。
「これ…は……」
画面には木村くんが回した腕で捲り上がったTシャツから見える俺の腹と緑のパンツ。
恐る恐る目線をスマホから動かすと、ニヤっと笑う4人の姿があった。
