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林檎の香りがするお店

第2章 ほのかに香る貴方の話

ジリリリリ…

アラームを止めると、まだ機能しない頭で携帯をタップした

緑のアイコンに赤く①とついていた。

何の気なしに開くと、『大野さん』の名前が一番上にあって。

『おはよう。昨日はありがとう』

一気に目が覚めて、起きあがると文をもう一度読んだ。

打っては消してを繰り返し、やっと送信した時には20分ほど経っていて。

慌てて身支度を始めた。


小走りで電車までの道のりを走ると、大野さんが勤める美容室が見えてきた。

ぱっと見上げると、看板が目に入って。

「【z,storm】…」

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