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林檎の香りがするお店

第2章 ほのかに香る貴方の話

振り返ると、お店の前に大野さんが立ってた。

『やっぱり。』
そう言って軽く微笑む。

「今日はお店終わりですか?」

『うん。』

よく見ると、手に鞄を持っていて。

少しの期待を込めて、

「あの、一緒に帰りませんか」

口角が上がったままの表情を見て安心する。

『いいよ、帰ろう』

お店は明かりがついたまま。

聞くと、中にまだ店員さんがいるらしくそのままでいいみたいだった。

お店の光が遠ざかり、道は暗くなっていく。

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