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Deep Night《R18版》

第5章 Dog


飴玉一つで情報を手に入れられるとは当初は思いもしなかった男だがミヨコにとってそれほど切羽詰っていた。

今日死ぬかもしれないと不安を覚えれば誰も落ち着いては居られないのは当たり前なことだった。

男はミヨコを救ってやりたいという気持ちもあるがどこまでしてやれるかも分からなかった。

全てにおいて情報も曖昧なまま踏み切るにはリスクが大きすぎたのだ。ミヨコの話には確固たる証拠はなく、ただの噂話程度でしかない。

「お客さんニーナのこと聞いてたよね?教えてあげる代わりに明日も来てくれる?じゃなきゃ……」

どこの世界でも瀬戸際まで来ると人間は強かになる。

情報をやる代わりの代償を求めたミヨコは男を使って生き延びようとしていた。

ただ生きようとしている。
それだけのことだった。

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