
Deep Night《R18版》
第5章 Dog
ーーペタペタと素足の足音が聞こえる。
男が振り返ってカーテンが開くのを待つと
「えさくださぁい」
聞き覚えのある声と共に「暫くは専門行きだな」と従業員の声が聞こえた。
「にーな?」
「わっ」
カーテンを開けようと手を伸ばすが先に指名した少女が開けた。
何故かホッとした顔で男を見る少女はカーテンを閉めると男に向かって挨拶をした。
「345番です」
頭を下げるのは平凡な顔の少女。
歳は16~18くらいで幼さが残っている。
「345番ってことは」
「はい、ミヨコって呼ばれてます」
「ミヨコちゃんね」
ミヨコの言葉は男に通じる日本語でこれならいくつか質問しても大丈夫だろうと安堵した。
