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Deep Night《R18版》

第2章 No.217


空腹に苦しむことも痛みを我慢することもなくなるのならニーナにとって夢のようだった。

「ねー帳。あのね、一個だけ分からないことがあるんだけど」

「なんだ?」

「他のお客に股触られても帳みたいに気持ちよくならないのなんで?」

「は?」

突拍子もない質問に帳は目を丸くしてニーナに目を向けた。本人は大真面目に聞いているのだと気付いた時にはどう説明すべきか少しばかり悩んだ。

大体の客は己の快楽優先にニーナを抱くだけで誰しも性処理道具に凝った愛撫などはしない。ある程度濡らして挿入出来れば必要以上な作業は不要だからだ。

それに付け加え帳は女の扱いを熟知しているから上手いだけの話だった。ニーナに他の客は下手だと教えたところで自分のテクニックを自慢するようなものだと些か呆れた。

「帳にされると気持ちくてお漏らしするの」

「……そうか」

「うん。お漏らしダメだけど帳がやるからいーの。気持ちくてふわふわするし」

「またイキたいのか?」

「イキ?なぁに?それ気持ちいやつ?痛いならやだ」

「ニーナが気持ちよくなるのはイクってことだ。俺にされて気持ちよくなるんだろ?」

「うん。股がもじもじする」

ベッドの上で足を交差して身を捩るニーナは色っぽい目で帳を見上げる。男を誘うような仕草で髪を耳に掛けると帳はため息を吐いた。

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