
ただ今嫉妬宮発動中!
第3章 嫉妬宮その2~N×J×S★続きの章★
キッチンの棚から取り出したのは一本の包丁。
潤が、向こう側から身を翻して
こっちにとんできた。
J「和!?」
N「来んな!」
J「やめ……ろ……」
潤が、真っ青になっている。
手をこっちに向けて
J「下ろして?ね?和……早く……」
一歩、潤が踏み出した所で
N「来んなって言ってんだろ」
オレは左手に持った包丁の刃の先を、
自分の首筋に向けた。
N「潤……オレね?マジだよ」
真っ青から、顔面蒼白に変わってる潤に
N「お前が誰かにいっちゃったら……はい、
オレなんて言ってたっけ?
言ってみて?」
J「…………あっ……」
ガタガタと震えている潤。
こんな光景なかなか見れるもんじゃないよ?
愛する兄弟の、こんな姿……ね?
あれ?
そもそも、オレ愛されてた?
潤に。
……分かんないや。
N「オレ……死ぬよ?って教えたでしょう?」
ニッコリ笑ったつもりだったけどさ……
……あれ?
潤が、霞んで見える。
右手で頬を、擦った。
オレ……泣いてんの??
J「和……っ!」
素早い動きで、オレの持ってた包丁を
奪って、潤が向こう側に投げたのが
スローモーションがかかったように
ゆっくり、ゆっくり見えた。
それから、強く、痛いくらいに強く
潤に抱き締められていた。
