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ただ今嫉妬宮発動中!

第2章 嫉妬宮その2~N×J




翔君は今まで出会ってきた人達とは
比べものにならないほど、
素敵な奴だった。



男のオレから見ても、イケメンで妙にドキッと
するような表情をするかと思えば
急に、おどけてふざけた事もしたり。

とにかく、楽しくて優しい人だって
知れば知るほど、もっと仲良くなりたい
って思える人だった。



それに、何より。


クラスの大半が、オレなんかには
話し掛けてはくれない中で、
自然に話し掛けてきてくれた。



それが、オレは本当に嬉しい出来事で。


サッカー部には、勧誘されたまま
入部出来ずにいたけど……


翔君はいつの間にか、そんな事は
置いといても、オレと自然に吊るんで
くれるようになった。


学校にいくのも楽しみになった。




その一方で、
翔君といる時間が増えた事で、
和のクラスに顔を出すこともなくなって
いった。



和は、相変わらずオレの様子を見に来てくれては
いたけど、幸い、翔君と一緒にいる所に
和が現れた事はまだなかったんだ。




…………正直。




その方がいいって思っていた。



和の為にも。



オレの為にも。


  

それに、何故か翔君だけは
和に会わせたくない気持ちもあったんだ。



  

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