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ただ今嫉妬宮発動中!

第2章 嫉妬宮その2~N×J



科が違うからクラスも別になった高校生活。


新しい、和のいない世界で。


オレは、自分の中で一から頑張ってみようって、
心の中で誓っていたんだ。


和の前では、オレは和が居なきゃさ
何にも出来ない振りをしてないと
いけなかったから。

 
表だって堂々と言えなかったけれど。


本当は、高校生活に少し期待もしてた。




普通じゃないオレと和の関係。



それに、いつかは終止符を打たなきゃ
いけない事は分かってたから。



でもさ。



和に突然、もし。


それを伝えたらさ。


……。


あの日の和の言葉が頭にずっと残っているから。

  

仮に、オレが誰か他の人を愛する事が
なくてもね。



和から離れようとする意思を伝えたらさ。


 
あいつは、死んじゃうって。



そう言ってたから。



和はオレに対しての執着が半端ないから……



それは、嘘じゃないと思ってる。



そんな事は絶対、絶対オレも望んじゃいないから。



和の事は。
本当に……大好きだから。


優しい和の笑顔がオレも大好きだからさ。


何にもなかった頃に、戻りたいんだよ。


ずっと、仲のいい普通の兄弟としてさ……




それで……



あなたの未来が明るいものでありますようにって。



オレは、願うんだよ。



いつまでも、オレに縛られてれば
あなたの大事な未来を、
奪ってしまうようで怖いからさ。





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