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ただ今嫉妬宮発動中!

第2章 嫉妬宮その2~N×J




小学校の高学年の時に、好きになった
可愛い女の子がいた。 


良く笑う子。
  

明るい活発な女の子。


クラスでも、人気のみーちゃんって女の子。


同じクラスにいる、和もその子の事はよく知ってる
はずだったけど。


何故か、一番近くにいる和には
話せなかった。


和だから、言えなかった。




そんなある日。

 
学校帰りに、みーちゃんに呼び止められて。


「潤くんが好きなの」


って生まれて初めて、自分も好意を寄せてる
女の子から告白されて。
手作りのクッキーまでもらって。


隣にいた和の事も気になってたけど、素直に
嬉しくて……



浮かれていたんだ。



その事がきっかけで、あんな風に
オレと和の関係が変わっていくなんてね……



本当に、夢にも思ってなかったよ。




オレ自身も、随分変わってしまったしね。




人が怖くなって、



信じられなくなった。


 
まだ小学生だった小さいオレにはさ。



みんなからの「無視」という
目に見えない攻撃に、独りで戦う事は
出来なかったんだ。



だから、一番近くにいる和に逃げたんだ。




和のいう通りにしてさえいれば、


あんなつらい思いはしなくて良かったから。



和と二人だけの秘密の行為も、全ては
和のいう通りにしなきゃって
想いから、何度も何度も
繰り返したんだ……




それでも、和の事は世界で一番愛してる存在
だったんだよ?


和はいつも、信じてくれてなかったけどね……








……高校生活が始まって、


「彼」に出会うまでは。






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