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ただ今嫉妬宮発動中!

第2章 嫉妬宮その2~N×J




潤の背後から近付いて行くオレ。



気付かない潤よりも早く、先に気付いた



爽やか好青年と近くまで来て目が合った。



N「潤!」

 

その視線をちょっと避けてオレは、
潤を背後から呼んだ。


一瞬、潤の肩がピクリと持ち上がったのを
オレは見逃さなかった。


そして、にっこりと優しい笑顔で、振り返った潤に
問う。


N「潤、友達出来たんだ?」


オレは、言いながら好青年にちらりと視線を
送りながら、また潤を見る。


J「……あっ、あぁ和……うん、そう。
 そうなんだ。良くしてもらって。
 あっ、あーの、和……」




…………。




激しく動揺している潤に、オレはそのまま
優しい笑顔を貼り付けたまんま



N「うん、で?」



と続きを即す。



好青年は、その大きな目でこっちを
見ていた。


その視線にはまだ、合わさない。


潤だけに、オレは視線を送る。



J「あの、櫻井君っていうの。ね?」




…………サクライ?




好青年は、オレの方をジイッと見てから




これまた、アイドルかよ?と思うような




極上のスマイルをオレに向けて




S「俺、櫻井翔です。はじめまして!
 えっとぉ?潤に聞いてる双子の……?」




…………おいっ。




「潤」?




っつった?




今。




………………。




N「あっ、はい。潤の双子の兄のほうの
 和也です。……えっと、サクライさん?」



オレが挨拶すれば、「好青年サクライ」は、



S「やっぱ、そっかぁ!!いつも潤に聞かされて
 たからさ。双子の片割れに会ってみたかった
 んだよ!」




……何、お前。



テンション高いこいつに内心。



イライラが募る。



潤がオレに



J「いつも独りでいるオレに気を使ってくれて
 翔君が最近、話かけてくれたんだ……」




……「ショウクン」?




上目遣いで、オレの様子を伺うように
そう言って又、「サクライ」と視線を
交わす潤に……



又、あの日と似たような吐き気が
するのをおぼえた。

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