
ただ今嫉妬宮発動中!
第2章 嫉妬宮その2~N×J
肌を重ねている時の潤は、何より従順で
可愛い。
幼い時から、何度も何度も抱きしめ合ってる
そのオレと似た華奢な身体は。
心底、オレを安心させてくれる温もりだから。
求めてしまうのよ。
安定剤のようなもんだね?
潤自体が。
……だけどね。
そのオレの安定剤が。
今オレの目の前でね。
なくなりそうになってんのよ。
……潤。
誰よ?
そいつ。
お前の目の前にいる
オレの知らない奴。
その誰からも好かれそうな
爽やかすぎる
綺麗な笑顔をお前に向けてる
いかにも好青年。
潤の教室の、外側から見ていたオレの目に
映ったその目の前の光景は。
オレの中で、長い事忘れていた
どす黒い感情を又思い出させてくれた。
その深い闇に引きづられてしまいそうに
なりながら、オレは一生懸命自分を
取り繕う。
潤の教室にそのまま入って近付いて行った。
にっこりと優しい笑顔をその上面に
貼り付けて。
