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ただ今嫉妬宮発動中!

第2章 嫉妬宮その2~N×J




それからの潤といえば、学校でも元気が
あまりなくなって。


告白してくれた、みーちゃんに
オレがいる前で断らせた。


J「クッキーまずかったし……ごめん」


ってね。


潤の事が大好きだったみーちゃんの目には
当然、悲しみの涙が浮かんだ。


オレは、横からそれを顔色一つ変えずに
黙って見ていた。


ちらりと、オレの視線を伺う潤と目が合った
時に、にっこり笑ってあげたけどね。



それがそのまま、クラス中に。
いや、女子の噂のネットワークは
例え、小学生といえども半端なくて。


あっという間に、学校全体に拡がって。


人気者だった潤には



「本当は性格悪い奴」



「顔だけの最低なくそ野郎」


 

とか、色んな呼び名が付けられていた。


噂が噂を呼び、潤はクラスで無視される
状態にまでなった。



そんな、状況をオレは良しとした。


これでいいんだ。


潤にはオレがいるんだから。


オレだけを頼って、オレだけに依存する
くらいになればいい。


そんな潤とは正反対に、オレはよく
笑うようになった。


元々、潤と同じように顔もちょっと容姿を
いじれば、周りが驚く程に女子が好みそうな
タイプになるわけで。


眼鏡を止めてコンタクトにした。

髪型も潤に似せて、ふわふわと緩やかに
流れる感じで。


他人に別にどう思われようと、
これっぽっちも興味がないオレも。


潤をオレだけに取り込んで置く為には
必要な事だったから。


その環境を作る為にも、オレ自身が
「学校でのオレ」というキャラクターを
作り上げていった。





そうして、小学校卒業、中学生活もあっという間に過ぎオレ達は、同じ高校に進学した。


あえてうるさい女子のいない、
男子校を選択した。


……勿論、潤には選択肢は与えない。

潤の全てはオレのものだから。

ずっと。

ずっと……ね。





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