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ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵

第3章 伯爵と通り魔


「しかし、フリフリの服が沢山…どれも同じに見えます…」


「いやいや、すみれ!一点一点表情が違うぞ?!

ほら、このドレスに使われているレースなんかはアンティークでエレガントじゃないか!

ほら、こっちだって染めの技法が独特でいい味出してる!」



気持ち悪いくらいにロリータドレスを熱弁するアレキサンダーに私は引いていた…


どれも同じに見えるが…言われてみれば一つ一つ違っていて…同じ物は二つと無かった


「あ――――…この髪飾り可愛い」


一緒に展示してあった髪飾りが目に留まり私はそれを手に取った



「お、そのヘッドドレス凄くいいな!すみれに似合いそうだ!」


アレキサンダーは私の手にあった髪飾りを似合いそうだと笑ってくれた…


「///そ、そうですか?」


手にした髪飾りをくるっと回し観察する――――…と、値段が見えた…



「いち…じゅう…ひゃく…せん…まん…万?!」


私は値札を2度見した!


この小さい髪飾りが!!?万?!万!?


「それは、アンティークのレースが贅沢に使われているからなぁ…華やかなのにうるさくなくて…いいな――――…よし、それを買おう!」


「キャー!要りません!要りませんから!!」



慌てて元にあった場所に髪飾りを戻すと無意味に跳ね上がった心拍数を落ち着かせる


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