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ロリヴァンプ伯爵の鼻唄🎵

第6章 伯爵と訪問者


「あら、有森様もう帰られるの?」


私は白本さんの奥さんから借りていたエプロンを外し時計を気にしていた


「はい、ピノ彦君にブルーベリージャム早く持って行ってあげたくて!」


白本さんの奥さんは「あら、そうなの?」と、さっき出来上がったばかりのジャム見て笑った


お昼前には帰りたかったけど…ジャム作りが楽しくてちょっと過ぎてしまった


「お昼一緒にと思いましたのに」


「ありがとうございます!でも、早くこのジャム見せたくて!」



瓶に詰められた紫色のツヤツヤしたジャム――――…


アレキサンダーも美味しいって食べてくれるかな?



「ご主人様も、ブルーベリージャムはお好きですから…楽しみにしていると思いますよ?」



奥さんは瓶とワイン…それとクラッカーと固めのパンを篭に入れて私に持たせてくれた


「それにしても、有森様のそのお姿と篭だと…まるで“赤ずきんちゃん”見たいですね!」


「ええ――――…赤ずきんちゃん…?」


今日の私の格好は…エプロンドレスで…ピノ彦君的には“不思議の国のアリス”って言っていたのに


篭1つで…“赤ずきんちゃん”とは…


「ショートカットだと…赤ずきんちゃんもアリスもイメージじゃないですけどね…」



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