
ながれぼし
第8章 in the water
え?
え?
だって、親って……
ニ「親って、あなたいくつ?…なんですか?」
俺は、まさかの返答にびっくりし声が出ない。
だって親……え?
大野くんの親って…確か……もう……あれ??
「ふふん。俺は…」
大「あー!いたーーー!!」
「「「!!」」」
でっかな声がした方を反射的に向けば
そこには、このまだまだ暑い中、走ってくる大野くんが目に飛び込んできた。
「大野く…」
ニ・相「おおちゃん!」
…おおちゃん…
……って違くて!
「おぉ!智!
やっと見つけたぞ。」
うん。まずはこっちだ。こっち!
大「はぁ……な、にやってんだよ…!
勝手に学校来ないでよっ!」
はぁはぁ。と大きく肩を上下させ
俺達の前まで走ってきた大野くん。
イヤに慌てている…?
つーか…足速ぁ
あの距離をあっという間に…
やっぱり大野くんて、運動神経いいんだな。
「あぁ?なんだその言いぐさは!
いいじゃねーか別に!どんな感じで部活やってんのか見に来たんだろうが!
それに!だ!連絡しても全っ然出ねーし!」
大「っ…よ、良くないよ!そんな格好で勝手に学校なんて入ったら、怪しい人だと思われて通報されるよ?!」
「はぁ?!なんだ"そんな格好"って!これが働く大人なんだよ!何処が怪しい人なんだってんだよな!なぁ?ぼーずら?」
そんな、親子喧嘩…のまま俺達を振り返った、お兄…お父さん。
…
いやぁ…
「「「はは は…ねぇ?」」」
変質者呼ばわりしてた俺達は、最早顔を見合わせて笑って誤魔化すしかない。
大「ほら!もぉ皆を困らせてる!早く帰ってよ!」
「あ!なんだよ!せっかく来たっつーのに!」
大「いいから早く!」
大野くんは、皆ごめんね。と手を合わせて申し訳無さそうに頭を下げ、ぐいぐいとお父さんの腕を引いた。
