
雪に咲く花
第32章 すれ違いの始まり
雪斗は、亘から指定された駅前の噴水の前にたどり着いた。
「俺にとっても、いい話ってなんだろうな?」
少なくとも、悪い話でないことは確かである。
久しぶりの亘とのデートだ。
「今日は、どこへ行くのかな?」
口笛を吹きながら、待ち続けた。
今日は、悠希のことなんかどうでもいい。
楽しく過ごそう。
しかし、待ち合わせ時間から、すでに10分以上過ぎている。
亘は時間にきちんとしているはずだ。
「おかしいな。場所間違えてないよね?」
気になって、亘の番号に電話をした。
着メロが鳴り続けたあと、カチャッと音がする。
「あっ!亘、今どこに……」
『ただいまこの電話は電波のないところに……』
繋がらない状態になっている。
「亘、どうして?……」
数回、鳴らしても同じ状態なのだ。
「もう、帰っちゃうぞ!」
待ち合わせ時間より30分ほどたち苛立ちはじめる。
数分してから着メロが鳴った。
亘かと思い画面表示を見ると颯人だったのだ。
「なあんだ。颯人か」
がっかりして電話に出ると、颯人が切羽詰まった様子で叫んでいる。
「雪斗、大変なんだ。亘兄が……」
「えっ!?……嘘だろ!?」
颯人の言葉に顔が青ざめた。
「俺にとっても、いい話ってなんだろうな?」
少なくとも、悪い話でないことは確かである。
久しぶりの亘とのデートだ。
「今日は、どこへ行くのかな?」
口笛を吹きながら、待ち続けた。
今日は、悠希のことなんかどうでもいい。
楽しく過ごそう。
しかし、待ち合わせ時間から、すでに10分以上過ぎている。
亘は時間にきちんとしているはずだ。
「おかしいな。場所間違えてないよね?」
気になって、亘の番号に電話をした。
着メロが鳴り続けたあと、カチャッと音がする。
「あっ!亘、今どこに……」
『ただいまこの電話は電波のないところに……』
繋がらない状態になっている。
「亘、どうして?……」
数回、鳴らしても同じ状態なのだ。
「もう、帰っちゃうぞ!」
待ち合わせ時間より30分ほどたち苛立ちはじめる。
数分してから着メロが鳴った。
亘かと思い画面表示を見ると颯人だったのだ。
「なあんだ。颯人か」
がっかりして電話に出ると、颯人が切羽詰まった様子で叫んでいる。
「雪斗、大変なんだ。亘兄が……」
「えっ!?……嘘だろ!?」
颯人の言葉に顔が青ざめた。
