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WーWING

第3章 俺達、WーWING

 隼斗はこのカレーも、2分ほどで、平らげた。


「ご馳走さま〜、ふひぃ〜食った〜」


「いま、ぶひぃ〜って、言ったか?」


「言ってないよ」


「そっか……いや、そうじゃなくてよ。お前さぁ、食いかたをもっと、大人しくできねえか? 無言で漬け物持ってくしよ」


「だって食べてなかったし、もったいないじゃん」


「そりゃ、そうだけど、これ貰っていいか? とか、断ってから取れよ。彼女とかにそれをしたら、変に思われるぜ」


 優雅の言葉に、お冷やを飲む手を止めた。


「彼女なんて出来ねぇよ」


「うん……だろうな」


 優雅は爪楊枝で、歯をほじくりながら言った。


「じゃ、じゃあさ、羽佐間くんは、彼女いるのかよぅ」


 優雅は爪楊枝を茶碗に入れ、ギロッと隼斗を見た。


「世の中の女すべてが、俺の女だ。空想のな」


「素直にいないって言えよ」


「バカ野郎、俺は担任の女教師も空想の世界でやってんだよ。潮噴かせてやったもんね」


「ちょっと……下品すぎない? 本物の彼女できないよ」


「普通にしたって出来ないんだよ」

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