
桜の咲く頃にまた君と
第5章 泣きながら笑いながら君と
「お前の家知らないから電話かけるしかなくて
なのにお前出ないから」
悠陽はすごい怒った声で言っていた
そんなことよりも早く桜さんの居場所が知りたくて
「それで桜さんの場所は?」
久しぶりに声を出したせいですごくかすれていた
「病院に入院しているらしい
場所は今送る...」
それだけ聞いて僕は電話を切った
悠陽はまだ何か言っていたがそんなことはどうでもいい
そのままの格好で外に出て自転車に乗る
自転車に乗るのも久しぶりでペダルがやけに重く感じる
