
僕ら× 1st.
第27章 牛、歩く --Mkt,Ar
「私の家で作ろ?ここから少し距離があるけど、タクシーなら速いし」
棚に戻そうとしている俺の手を、彼女はニコニコと優しく掴んだ。
「えっ、そんな突然にいいの?」
「大丈夫だよ?」
立ち止まっていた俺たちは、再び歩きだす。
「何か緊張するな。今、家にいるのは和波さんだけ?」
「えっと、5人くらいいるかも。でも、みんな出てこないと思うよ?」
そりゃあれだけの豪邸だもんな。
5人じゃ少ないくらい。
俺んとこは舎弟がみんなやってくれてるけど、彼女の家は正統派だもんな。
執事の様な男性とは電話で喋ったこともあったし。
あとは、メイドさんとかコックさんとかかな?
「うちのお嬢様が男を連れ込んだ、とか言われない?」
と、彼女はキョトンの後に「くすくす」と笑いだす。
「晄志君も来たことあるよ?」
「なっにぃ?あいつ、いつの間に!」
友だちのふりしてるけど、やっぱ花野のこと狙ってんのかよ?
「マコたちとね、夏鍋したことがあるの。中学の時……」
あ、晄志に聞いたことあったな。
花野ちゃんの2人の兄貴たちと…。
てことは、伊織もその場にいたんだろうな。
牛乳をカートに入れて、彼女は沈黙しだした俺を見る。
「ねぇ、侑生君。シチューはご飯で?それともパンで食べたい?」
そんな聞き方するから。
最近欲求が溢れてきてる俺は、"花野で"なんて思ってしまう。
横たわる裸の花野の胸に、少し冷ましたシチューをトロッとかけて……。
うっわ、えっろ…俺、バカだ…。
棚に戻そうとしている俺の手を、彼女はニコニコと優しく掴んだ。
「えっ、そんな突然にいいの?」
「大丈夫だよ?」
立ち止まっていた俺たちは、再び歩きだす。
「何か緊張するな。今、家にいるのは和波さんだけ?」
「えっと、5人くらいいるかも。でも、みんな出てこないと思うよ?」
そりゃあれだけの豪邸だもんな。
5人じゃ少ないくらい。
俺んとこは舎弟がみんなやってくれてるけど、彼女の家は正統派だもんな。
執事の様な男性とは電話で喋ったこともあったし。
あとは、メイドさんとかコックさんとかかな?
「うちのお嬢様が男を連れ込んだ、とか言われない?」
と、彼女はキョトンの後に「くすくす」と笑いだす。
「晄志君も来たことあるよ?」
「なっにぃ?あいつ、いつの間に!」
友だちのふりしてるけど、やっぱ花野のこと狙ってんのかよ?
「マコたちとね、夏鍋したことがあるの。中学の時……」
あ、晄志に聞いたことあったな。
花野ちゃんの2人の兄貴たちと…。
てことは、伊織もその場にいたんだろうな。
牛乳をカートに入れて、彼女は沈黙しだした俺を見る。
「ねぇ、侑生君。シチューはご飯で?それともパンで食べたい?」
そんな聞き方するから。
最近欲求が溢れてきてる俺は、"花野で"なんて思ってしまう。
横たわる裸の花野の胸に、少し冷ましたシチューをトロッとかけて……。
うっわ、えっろ…俺、バカだ…。
