テキストサイズ

僕ら× 1st.

第27章 牛、歩く --Mkt,Ar

バイバイの手をグーにして自分の胸元に当てながら、花野が俺にすがるような瞳を向ける。

「あの…侑生君は本当に私でいいの?」

あの2人に言われたことは、気にしなくていいよ。
なんて、聞いてないはずの俺が言えねぇよな。

「俺は花野ちゃんじゃねぇと嫌なの。それは伝わってたと思ってたけど?」

「侑生君には、私より相応しいコがいっぱいいるって、よく思うの…」

はらはらと涙を落とす花野で。

「泣くなよ。バカだな……大好きだよ」

思いを込めて細い身体をぎゅっと抱き締めた。

「俺が一緒にいたいと思うのは花野ちゃんだけなんだ。俺を信じて?」

顔を覗くと、眉を寄せた泣き濡れ花野も俺の目を覗きこむ。

優しく優しくキスをする。
ゆっくりと舌を動かして浅いところを味わう。

あれ?いつもよりも柔らけぇ。
気のせいか?
だけど、とにかく気持ちいい…。

涙のしょっぱさがまた何とも言えねぇ。

とろけあうようなその感覚に、俺のイチモツは反応しかけ…いやもういっきに勃ち上がり…。
精神的な繋がりを優先させなきゃと、身体を離した。

あー、俺、反応しすぎ…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ