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僕ら× 1st.

第27章 牛、歩く --Mkt,Ar

と、コンコンとノックする音。

「お邪魔してい?」

ドアが開いて入ってきたのはアル先パイ。
久しぶり至近距離っ、また一段とカッコいい…!

て、ゆーかっ!
今さっきの会話、聞かれた?

「侑生君…」

うるうるの瞳で見上げる花野の頭を、先パイはよしよしと撫でる。

「待たせたね、寂しかった?」

花野に優しい視線を落としながらも、私たちをチラッと見る先パイ……"聞こえたよ"ってサイン……。

一体どこから?
無修正フルヌードは聞かれてないわよね?

と、委員会を終えた私たちの彼氏も遅ればせながらやって来た。

「アル先パイ、さようなら。花野、バイバイ」

2人を残して私たちは部屋を出る。

先パイ、花野に変なこと聞いてごめんね?
きっと花野は、速水より先パイを好きだよ?

振り返ると、花野を抱き締める先パイのシルエットがかすりの入ったガラス窓に見えた。

私の彼氏:康史がそれを見て言う。

「アル先パイったら大胆っ。あの部屋で宮石押し倒す?」

「先パイはあんたみたいに処構わずじゃないわよ。花野のこと、すっごく大切にしてる。羨ましいな」

あんたみたいに"俺のこと好きなんだったらヤらせろ"じゃないのよ。

「え?俺だって茉琴のこと大切にしてるよ?」

それはあんたのオ・モ・イ・コ・ミ!

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