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「あのね、2人とも。痛くなかった？」

「痛かった、ね？」

私と玲香は2人で頷き合い、それを見た花野はやっぱり怯える。

「えー？やっぱり痛いんだ…。それに、とっても恥ずかしいし。もう一緒に過ごせたら充分ていうか……」

「でも、アル先パイに応えたいって思うでしょ？」

「それはそうだけど。他のことでも…」

その他のことが目下、PCパーツとかなんでしょ？
そんなの先パイは自分で用意するって。

「男は"好き=シたい"なのよ？"シたくない=好きじゃない"のよ？性欲と直結よ？拒否されると、"自分のこと好きじゃないんだ"って思う単純な生き物なのよ」

「そうよ？花野ちゃん。エッチして初めて、男は応えてもらったって思うのよ？」

「えー？そんなことないよぅ。もっと精神的な繋がりがあるはずだもん」

そりゃ、あんたみたいな箱入り純朴娘だけよ。
精神的な繋がりは、肉体的な繋がりがあってこそ更に深まるのよ。

……もしかして、まだ花野は。

「ねぇ、花野。速水のこと、今でも好きなの？アル先パイ以上に？もし今、速水が現れたら、花野は速水の元に行くの？」

と、花野は胸元に手を当て、きゅっと握る。
アル先パイに貰ったネックレス、花の輪郭に1粒の紅い石がついて。
可愛いけど、速水の花より大人っぽい。

「アル先パイも速水みたいに、あんたから去って行ってもいいの？」

「う……そんなのやだ…やだよ…」

うなだれる花野の肩をポンポンと叩く。

「怖いけど、大丈夫よ。花野。アル先パイは優しくしてくれるって、ね？」

「ぶっとい注射だと思ってさ。初めだけ我慢よ、花野ちゃん」

「注射？…ん、注射、なのね…」

ん。
きっと花野の想像とは違うだろうけど、ね。