
僕ら× 1st.
第22章 遭難 --Shu,Ar
到着した時、病院はそろそろ夕方の診療が終わろうとしていた。
受付で尋ねると、ロビーで待つよう促される。
会計待ちの人々に混じって晄志と2人、ソファに座る。
ひとり落ち着かないアルは、救急科に繋がる廊下を覗きに行った。
「あいつら、まだ何か隠してると思う」
しばらくアルの行動を見ていた晄志が、ポツリと話しだした。
「宮石とあいつらって特に仲良いってわけでもないし。まさかと思ってカマかけたら、引っ掛かったし」
「お前、俺らの行動を読んだわけだ。すげぇじゃん?」
「そりゃ、血相変えてやって来たアル兄と柊兄があのブレスレットにこだわるんだから、何かあると思ったし」
だよな。
依田にあのロッジを探させたところから疑問だよなー。
さっきのクルマの中で発信器のことは言っとけばよかったな。
「また落ち着いたら教えてやるよ」
依田とあの2人の会話をさっきから考えていて、そんなことさっぱ忘れてた。
花野ちゃんたちの遭難は故意なのかどうかを。
そんなこと、アルの前で不用意に言えなくて。
受付で尋ねると、ロビーで待つよう促される。
会計待ちの人々に混じって晄志と2人、ソファに座る。
ひとり落ち着かないアルは、救急科に繋がる廊下を覗きに行った。
「あいつら、まだ何か隠してると思う」
しばらくアルの行動を見ていた晄志が、ポツリと話しだした。
「宮石とあいつらって特に仲良いってわけでもないし。まさかと思ってカマかけたら、引っ掛かったし」
「お前、俺らの行動を読んだわけだ。すげぇじゃん?」
「そりゃ、血相変えてやって来たアル兄と柊兄があのブレスレットにこだわるんだから、何かあると思ったし」
だよな。
依田にあのロッジを探させたところから疑問だよなー。
さっきのクルマの中で発信器のことは言っとけばよかったな。
「また落ち着いたら教えてやるよ」
依田とあの2人の会話をさっきから考えていて、そんなことさっぱ忘れてた。
花野ちゃんたちの遭難は故意なのかどうかを。
そんなこと、アルの前で不用意に言えなくて。
