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僕ら× 1st.

第22章 遭難 --Shu,Ar

すると、女子の声が焦りだした。

「あ、昨日じゃなくて今日だったかな?」

「そうそう、今日」

「俺のクラスは、この前を通らずにリフトに向かったと記憶してるけど?」

冷静な依田が淡々と追い詰める。

「それがどうしたの?迷うコだっているんじゃない?」

「ああ、ついていく人間を間違えてね。彼女ならやりかねない」

「そうでしょ?いつも鈍くさいから」

立ち聞き中のアルの首が"くっ"と動き、その目はドアの向こうを睨みつける。

「宮石のトロさは男の気を引くためよ?ヨーダ、気をつけなよ?」

「…えっと、これ。宮石のものなの?」

「今朝、ヨーダが見たんならそうなんじゃない?」

「俺は名前を出してない。"彼女"と言っただけだ。それに、落ちていたんなら、同じ学校のコかどうかもわからないよね?持ち主が俺のクラスの宮石って知ってたんだね?どうして?」

ドア向こうの依田は、伊織さながらの尋問を放った。

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