
僕ら× 1st.
第21章 健闘 --Ar,Thk,Kn,Shu
と、勢いよく音楽室のドアが開く。
「ちょっと、吉坂!あんた何してんのよ?」
入ってくるなり、花野ちゃんを抱いて座り込んでいる俺に、すごい剣幕で噛みついてきた。
「何だよっ。邪魔すんなっ!お前、もう引退したんだろ?」
この今この時に乗り込んでくるヤツがあるか?
「あんたら窓から丸見え!」
「だから何だよ?俺はそんなの気にしねぇよ!」
「こっちはあんたが追いかけ回して襲おうとしてるようにしか見えないっての!」
「襲ってねぇよ。見てわかるだろ?」
俺が花野ちゃんを無理と襲うわけねぇだろ?
末永くつきあいたいんだから、そんな短絡的なことしねぇよ。
理解した羽賀は声のトーンを抑える。
「かもしれないけど、周り見てみなよ?」
羽賀の指示に従うと、ピーピング・トム集団が窓に張りついて覗いている。
「ははっ、ヒマなやつら」
身じろぎしない彼女の頭を抱いて撫でる。
「…ねぇ。あんたの心臓、鋼鉄でできてんの?」
「アホ言え。今の俺を例えるなら緑礬(りょくばん)だろ!」
さっきも花野ちゃんから避けられてると思って、砂のように崩れそうだったんだから。
「それが何だかわからないけど、よく言うわ。こんな目につくとこで、離れなよ」
「嫌だ!」
まだ彼女から色好い返事を聞いてねぇ。
俺は抱き締める腕に力を入れた。
「ちょっと、吉坂!あんた何してんのよ?」
入ってくるなり、花野ちゃんを抱いて座り込んでいる俺に、すごい剣幕で噛みついてきた。
「何だよっ。邪魔すんなっ!お前、もう引退したんだろ?」
この今この時に乗り込んでくるヤツがあるか?
「あんたら窓から丸見え!」
「だから何だよ?俺はそんなの気にしねぇよ!」
「こっちはあんたが追いかけ回して襲おうとしてるようにしか見えないっての!」
「襲ってねぇよ。見てわかるだろ?」
俺が花野ちゃんを無理と襲うわけねぇだろ?
末永くつきあいたいんだから、そんな短絡的なことしねぇよ。
理解した羽賀は声のトーンを抑える。
「かもしれないけど、周り見てみなよ?」
羽賀の指示に従うと、ピーピング・トム集団が窓に張りついて覗いている。
「ははっ、ヒマなやつら」
身じろぎしない彼女の頭を抱いて撫でる。
「…ねぇ。あんたの心臓、鋼鉄でできてんの?」
「アホ言え。今の俺を例えるなら緑礬(りょくばん)だろ!」
さっきも花野ちゃんから避けられてると思って、砂のように崩れそうだったんだから。
「それが何だかわからないけど、よく言うわ。こんな目につくとこで、離れなよ」
「嫌だ!」
まだ彼女から色好い返事を聞いてねぇ。
俺は抱き締める腕に力を入れた。
