
僕ら× 1st.
第21章 健闘 --Ar,Thk,Kn,Shu
俺、何かした?
こないだの放送以来だから、顔を合わせづれぇのかな?
でも、花野ちゃんは俺の気持ちを既に知ってるわけで…。
好きアピールしすぎたのかな……。
あれは、俺の意思で花野ちゃんに近づこうとしてるんだと説明したかったんだ。
それとも、あの柔道部とのお遊びがバレた?
いやー、でもっ、夏祭りの日にはもっと暴力的な俺を見られてただろうし。
半分殺す気だったしなぁ。
だけど彼女は、予期せぬ質問を繰り出してきた。
「すみませんっ。先パイ、どしてスーツですか?」
え?スーツが何?
「ああ。制服なくしちゃって替わり。今日、大学の面接だったんだ」
「そうですか。お疲れさまです」
再び両手に隠れる。
よかった。
俺と喋ってくれる。
あれ?
「花野ちゃん、耳赤い。どしたー?」
何で恥ずかしそうなんだ?
俺、脱いでもないし…逆にがっちり着込んでるんだけど。
「今、取り込み中です」
「取り込み中?」
「聞こえませんか?きゅーんって」
きゅーん?
耳を澄ましてみるけど、何も特に聞こえねぇな。
「聞こえないけど、何か鳴ってる?」
「ん、ちょっと落ち着いてきた。はぁ、びっくりしたぁ」
隙間から覗きながら「ほうっ」と彼女は息を吐く。
「何?何かまだ目が泳いでるけど、超音波でも聞こえんのか?」
聞こえねぇのは俺だけか?
モスキート音とか?
いや、それなら俺だってまだ聞こえる年齢だよな?
こないだの放送以来だから、顔を合わせづれぇのかな?
でも、花野ちゃんは俺の気持ちを既に知ってるわけで…。
好きアピールしすぎたのかな……。
あれは、俺の意思で花野ちゃんに近づこうとしてるんだと説明したかったんだ。
それとも、あの柔道部とのお遊びがバレた?
いやー、でもっ、夏祭りの日にはもっと暴力的な俺を見られてただろうし。
半分殺す気だったしなぁ。
だけど彼女は、予期せぬ質問を繰り出してきた。
「すみませんっ。先パイ、どしてスーツですか?」
え?スーツが何?
「ああ。制服なくしちゃって替わり。今日、大学の面接だったんだ」
「そうですか。お疲れさまです」
再び両手に隠れる。
よかった。
俺と喋ってくれる。
あれ?
「花野ちゃん、耳赤い。どしたー?」
何で恥ずかしそうなんだ?
俺、脱いでもないし…逆にがっちり着込んでるんだけど。
「今、取り込み中です」
「取り込み中?」
「聞こえませんか?きゅーんって」
きゅーん?
耳を澄ましてみるけど、何も特に聞こえねぇな。
「聞こえないけど、何か鳴ってる?」
「ん、ちょっと落ち着いてきた。はぁ、びっくりしたぁ」
隙間から覗きながら「ほうっ」と彼女は息を吐く。
「何?何かまだ目が泳いでるけど、超音波でも聞こえんのか?」
聞こえねぇのは俺だけか?
モスキート音とか?
いや、それなら俺だってまだ聞こえる年齢だよな?
