
僕ら× 1st.
第21章 健闘 --Ar,Thk,Kn,Shu
***
彼の家を出て、手を繋いで駅までを歩く。
太陽が落ちかけた空は薄い雲まで夕陽色に染まり、幻想的だった。
駅の手前で定期を取り出し、彼氏との別れを惜しんでいた時。
改札から出てきた男が声をかけてきた。
「よお、サト!彼女?美人だねー」
茶髪をふんわりと流した、いかにもチャラそうな男。
首に細いクロスの2連ネックレスなんかして…それが似合うところがまたチャラい。
何故だろ?
それでも爽やかにキメる男もいるのに。
「おう。今日は2人もキレイなの連れて、いいねぇ」
ポケットに両手を突っ込んだその男の両サイドには、ケバい……いえいえ、お化粧をバッチリきめたお嬢さんが寄り添うように立っている。
「だろー。……あれ?桃湖ちゃん?歌姫の桃湖ちゃんだろ?」
チャラ男が私に注目するので、営業スマイルで顔をチェックする。
女2人連れているだけあって、わりかしイケメン。
ああ、同じ学校の…。
制服やないから、わからへんかったわ。
「サトとつきあってたんだ。…こいつ変態だろー?」
「お前が言うなよ」
その男が笑うとサトがやんわりと返すけど。
サトの変態っぷりをこの男も知ってるん?
そういう話をしてるんやろか…。
もしかして私の醜態も暴露されてる?
そんなことはしないよね?
"俺の桃湖"って言ってくれてるもんね?
彼の家を出て、手を繋いで駅までを歩く。
太陽が落ちかけた空は薄い雲まで夕陽色に染まり、幻想的だった。
駅の手前で定期を取り出し、彼氏との別れを惜しんでいた時。
改札から出てきた男が声をかけてきた。
「よお、サト!彼女?美人だねー」
茶髪をふんわりと流した、いかにもチャラそうな男。
首に細いクロスの2連ネックレスなんかして…それが似合うところがまたチャラい。
何故だろ?
それでも爽やかにキメる男もいるのに。
「おう。今日は2人もキレイなの連れて、いいねぇ」
ポケットに両手を突っ込んだその男の両サイドには、ケバい……いえいえ、お化粧をバッチリきめたお嬢さんが寄り添うように立っている。
「だろー。……あれ?桃湖ちゃん?歌姫の桃湖ちゃんだろ?」
チャラ男が私に注目するので、営業スマイルで顔をチェックする。
女2人連れているだけあって、わりかしイケメン。
ああ、同じ学校の…。
制服やないから、わからへんかったわ。
「サトとつきあってたんだ。…こいつ変態だろー?」
「お前が言うなよ」
その男が笑うとサトがやんわりと返すけど。
サトの変態っぷりをこの男も知ってるん?
そういう話をしてるんやろか…。
もしかして私の醜態も暴露されてる?
そんなことはしないよね?
"俺の桃湖"って言ってくれてるもんね?
