
僕ら× 1st.
第21章 健闘 --Ar,Thk,Kn,Shu
***
本日水曜日の授業も終わり、アルと俺は学校を出た。
昼前から降りだした秋の雨は、今もシトシトと続いている。
「俺、面接って一番苦手」
今週の金曜日に大学受験の面接を控えるアルは、そうぼやく。
「余程粗暴なことしない限り、大丈夫だって」
アルが出願したのは、附属大学の工学部。
高等部で工学部枠の課題を好成績でこなし、大学側の指定する全国統一試験4科目でA判定を貰っているアルは、まず合格するだろう。
「受かるのはわかってるんだけどなぁ」
「じゃあいいじゃねぇか」
「2日飛び越えてぇ。あの緊張感、ダメなんだ」
「面接の心得だけでいけるっ……」
帰り道を傘さし歩く俺たちを誰かがつけている。
そう気づき、後に続く台詞を弱める。
そのまま足を進めながら、後ろの音に耳を澄ます。
「…何人だ?」
「6……ガタイよさそ。どうする?」
「楽しそう…」
「だろな。場所が問題だな」
暴力沙汰が明るみに出たら、合格取消になりかねねぇからな。
駅に向かうところだった俺たちは、道を逸れて高架下の河川敷に進む。
先日の柔道大会が物足りなかったアルは、ニヤニヤ笑いが止まらないようだ…。
グルーピーたちから受けてるストレスも溜まっているだろうし。
本日水曜日の授業も終わり、アルと俺は学校を出た。
昼前から降りだした秋の雨は、今もシトシトと続いている。
「俺、面接って一番苦手」
今週の金曜日に大学受験の面接を控えるアルは、そうぼやく。
「余程粗暴なことしない限り、大丈夫だって」
アルが出願したのは、附属大学の工学部。
高等部で工学部枠の課題を好成績でこなし、大学側の指定する全国統一試験4科目でA判定を貰っているアルは、まず合格するだろう。
「受かるのはわかってるんだけどなぁ」
「じゃあいいじゃねぇか」
「2日飛び越えてぇ。あの緊張感、ダメなんだ」
「面接の心得だけでいけるっ……」
帰り道を傘さし歩く俺たちを誰かがつけている。
そう気づき、後に続く台詞を弱める。
そのまま足を進めながら、後ろの音に耳を澄ます。
「…何人だ?」
「6……ガタイよさそ。どうする?」
「楽しそう…」
「だろな。場所が問題だな」
暴力沙汰が明るみに出たら、合格取消になりかねねぇからな。
駅に向かうところだった俺たちは、道を逸れて高架下の河川敷に進む。
先日の柔道大会が物足りなかったアルは、ニヤニヤ笑いが止まらないようだ…。
グルーピーたちから受けてるストレスも溜まっているだろうし。
