
僕ら× 1st.
第20章 夏祭り --Hzm,Mkt,Ar,Kn
俺の脚の間に入った花野ちゃんは、全くこちらを見ようとしない。
「まだかな?」と闇が迫る空を見上げる。
俺はというと、その薄い背中を抱き締めたくて仕方ないというのに。
次いで川面を眺める彼女。
何を考えているんだろうか……。
ふと、うつむいた彼女のうなじが白く光り、目を奪われる。
髪が長かった時にはほとんど見えなかったもんな。
唇をくっつけたい衝動にかられながら、少し彼女に傾く。
と、ふっと鼻腔に入るフルーツの様な甘酸っぱい香り。
これ、花野ちゃんの匂い?
気づかれないようにそっと顔を近づける。
きっとそうだ。
横の男からなわけがない。
あぁ、伊織のヤツが香水渡したって言ってたな…あれか…。
軽いヤキモチにみまわれた俺は、彼女の首から匂いを吹き消すかの様に、息を飛ばした。
すると彼女は、「ぴきゃっ」と反応する。
「あははっ、"ぴきゃ"って何?」
振り向いた彼女は照れながら怒っている。
可愛いっ。
「もうっ、いたずらっ子ですね」
「花野ちゃんには、いたずらしたくなる。やめとこーって思ったけど、ついつい」
本当はもっとしたいんだけど、変態だと思われるからこれでも我慢してるんだよ…。
と、ドーンと響く低音が上がる。
「あ、先パイ。花火……」
「うぁ、でけぇな」
頭上をおおうかのような化学反応に俺は、彼女が喜びそうな花火は……アーチ型スペクトルの花火を作るには…と考え始めた。
「まだかな?」と闇が迫る空を見上げる。
俺はというと、その薄い背中を抱き締めたくて仕方ないというのに。
次いで川面を眺める彼女。
何を考えているんだろうか……。
ふと、うつむいた彼女のうなじが白く光り、目を奪われる。
髪が長かった時にはほとんど見えなかったもんな。
唇をくっつけたい衝動にかられながら、少し彼女に傾く。
と、ふっと鼻腔に入るフルーツの様な甘酸っぱい香り。
これ、花野ちゃんの匂い?
気づかれないようにそっと顔を近づける。
きっとそうだ。
横の男からなわけがない。
あぁ、伊織のヤツが香水渡したって言ってたな…あれか…。
軽いヤキモチにみまわれた俺は、彼女の首から匂いを吹き消すかの様に、息を飛ばした。
すると彼女は、「ぴきゃっ」と反応する。
「あははっ、"ぴきゃ"って何?」
振り向いた彼女は照れながら怒っている。
可愛いっ。
「もうっ、いたずらっ子ですね」
「花野ちゃんには、いたずらしたくなる。やめとこーって思ったけど、ついつい」
本当はもっとしたいんだけど、変態だと思われるからこれでも我慢してるんだよ…。
と、ドーンと響く低音が上がる。
「あ、先パイ。花火……」
「うぁ、でけぇな」
頭上をおおうかのような化学反応に俺は、彼女が喜びそうな花火は……アーチ型スペクトルの花火を作るには…と考え始めた。
