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僕ら× 1st.

第20章 夏祭り --Hzm,Mkt,Ar,Kn

「花野ーっ!返事しろーっ‼」

あの声は!

「アルっ!こっちだ!」

柊先パイが走ってくるのが見えた。

アル先パイが来てくれた!
私は声の限り、見えない先パイに向かって叫んだ。

「アル先パイ!花野を助けてっ!」

「きったねー野郎っ!触んなっ!」

私のずっと前、廃屋の脇から飛び出てきたのはアル先パイで。

横から男に蹴りかかり、その後、顎に拳が…入った……。
その横にいた男も難なく倒す。

「マスタとお前っ、花野連れて戻れっ!」

後ろから追ってくる男たちにアル先パイが砂を投げて目を潰す。

あと3人ほど迫ってきてるけど。
アル先パイひとりで相手するのっ?

「マコちゃん!逆に走れっ!この先に俺たちのクルマがあるっ!」

柊先パイに促されて走る。
進行方向横から男が出てくるも、柊先パイが身体を入れて突き飛ばし、馬乗りになって拳を振り下ろした。

振り向くと、アル先パイは小脇に花野を抱えてすぐ後ろを走ってきていた。

早っ!いつの間に!

出口付近に待ち構えていた女は何もできずに、私たちの逃走を許した。

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