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僕ら× 1st.

第14章 P波 --Khs,Ior

「花ちゃん。何か弾いてー。ランチまで時間ありすぎなの」

お、たまにはいいこと言うじゃないか。

「って、ヨーダが思ってる」

無理矢理俺の台詞にするなよ。
でも聴きたい、というか、弾いている宮石を見たいな…。

あいつみたいに窓下に張りつくことなんてなく、部活のランニング中にそっと覗くくらいだったから。

竹崎、時々こいつは仏心をおこすよな…。

入学当初からそうだった。
サッカー部マネージャーに誘ったり、誕生日などの宮石情報を教えてくれたり…。

もしや、さっき倒されたのも宮石の気を俺に向けるため?

それがこいつのやり方?
俺の想いを読み取って、わざと道化てるのか?
前に伊織がそんなことを言っていたけど…。

じゃあ、せっかく竹崎が用意してくれた機会に手を伸ばそうか。

「じゃ、リクエストしようかな。俺に合いそうな曲」

彼氏のいるキミにささやかな要求。

宮石の俺イメージはどんな曲?

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