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僕ら× 1st.

第12章 夏鍋パ --Hzm

「あ!お兄ちゃんは見ちゃダメ!」

リィが横から手を伸ばし、焦って俺の視界を遮ろうとする。
「いや俺、運転中だからな?」とその手を払いのける。

「もしかして、そっちから見えてる?」

「え?え…いや僕、見てない…」

見えてるんだな。

「見たことないの?」

「な、何を?」

もうバレバレなんだけど?

「ぱ?」

「……今、見ちゃいました。ごめんなさい」

案外早く、認めたな。

「何色だった?」

「や、はっきりとは……」

運転席から見えるリィの耳がさっきから赤い。

「パンチラで萌えるリィ君、可愛い!」

「そんなはっきり言わないでよ!…ハニィには内緒だよ?寝顔を見たことも」

顔を赤くして、口に人差し指を当てながらも再度振りかえる。

「次見たらバラす」

俺の冗談を本気にしたリィは、「はひ」と膝をそろえて身体を完全前向きに動かした。

登り坂の急カーブにあわせてハンドルを緩めに切る&進むを続けていると、何度目かのカーブでドタッという音とともに「きゃっ」と妹が叫ぶ。

これは、後部足元に落ちたな。
シートベルトしてなかったっけ?

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