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僕ら× 1st.

第12章 夏鍋パ --Hzm

「許可をとるのもおかしい話だけど。和波兄の前で言っちゃったんだ。ハニィに手は出さないって。あれ、中学限定にしてもらえないかな」

そんな約束をしたのか…で、守ってると?
てことは2人はまだ?

中学って言っても、今日日ヤってるヤツは多いだろ?
マコちゃんも彼氏とそんな感じだったし。
俺の中学時代だって、とうに…。

「そーんなこと聞かれたら、俺は"ダメ"としか言えないだろ?好きにしろよ」

つきあうのに何年もかかったかと思ったら、次はそっちか。
てことは、妹はまだ男を知らない…。

「最近、もう勢いで進んじゃいそうでさ、ゴールを定めれば何とか我慢できそうだし…何かね、ハニィって可愛いすぎるんだ」

「食べちゃいたい」とヤツは呟く。
そんなの俺に言うな…。

「まあ、がんばれ」

「キスもしてないんだ…」

「……それじゃお前、つきあう前と変わらないじゃないか」

「変わったよ。ハニィは僕の彼女って、みんなが思ってることが嬉しい。可愛い彼女でいーなって言われるの」

幸せそうにニヤニヤしちゃってさ。
もう、このノロケ男は…。

ごめんな。
お前が我慢してるのに、俺は……。

「ハニィは、まだ風呂か…?ちょっと一緒に来いよ」

リィを引き連れ、バスルーム方向へ。
脱衣場のドアをノックする。

「ハニィー?大丈夫?」

「あ、お兄ちゃん?次入るの?待ってね」

ドアのむこうからいつもの妹の声がして、胸を撫で下ろす。

「あー、ゆっくりでいいよ。俺は3階のに入るから」

リィに妹を任せて、俺は先に自分の部屋に戻った。

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