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僕ら× 1st.

第8章 le journal --Ior,Ar

彼女と瞳をあわせて、穏やかな声を心掛けながら訴える。

「僕は花野にマイガールになってほしい」

「リル…ホントなの?」

僕の顔を覗きこみながら不安気に花野は尋ねてくる。

「ホントだよ。夏に花野も僕のこと"好き"って言ってくれたよね?」

あの発言は家族としての"好き"だろうけど、僕は認めない。

この流れにのった既成事実に訴えて、僕の隣にいてもらうよ……。

一歩近づいて、彼女の瞳を覗く。

「僕とつきあってくれるね?」

約束の口づけを…しても、いいね?
頬染めてうなずくキミに、少しずつ顔を寄せる。

ほら、そろそろ目を閉じて?
もう、キミに息がかかってる。

「やっ!」

触れるか触れないかのところにきて、ぶんぶんぶんっと花野は顔を横に振る。
っ!そんなに嫌がる?

僕の胸を両手で軽く押し、顔をそむける。

「ご、ごめんなさいっ。えっと……」

そのまま視線を泳がして…。
次いで目をギュッとつぶり、身体をわずかに震わせた。

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