
完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第12章 【最終章】完璧な駄犬と憂鬱な秘書
慌ただしく社長室に入ると、曽根が私の様子を不思議そうに見ていた
「…ライカ?顔が青いですが…何かありましたか?」
なんて説明したらいいのだろうか…
「あ…ぇ~っと…営業が…気持ち悪く変化していました…」
「…ん、“気持ち悪く”?」
曽根は頭をひねりながら、「あっ!」と、声をあげた
「な、何ですか?」
「あ~…もしかして…営業部長――――…興奮してましたか?」
え…――――…え~…
「…あれは、興奮なんでしょうか?」
ハァハァ言っていけど――――…え~…
「何度かミーティングや会議に出席して気がついたんだけど…彼――――…マゾですよね?」
「――――ですよね?って…知りませんよ」
