
完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第10章 完璧なライバルと憂鬱なご主人様
「――――…で、どのようなご用ですか?」
私は、頬笑むサニをまっすぐ見つめて用件を聞く
「フフフ、さすがね――――…その目…その気が無い人間でもゾクゾクするわね…
でも――――…ジュンとパートナー関係を継続したくて…日本まで来たんだけど…」
――――…パートナー関係の…継続?
だから、曽根は――――…ホテルにサニと戻ったんだ…
納得…
私みたいな…中途半端なパートナーは…お役御免ってことな訳だ…
「そうですか」
「あら?意外にあっさり…拍子抜けと言うか…」
「私は元々そんな趣味ありませんでしたし、ジンが貴方を恋しがる気持ちもわかります」
