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腐男子高校生と幼馴染のわんこ声優

第13章 ~殉職という名の幕下ろし~

隼は、僕と猛威の間に入って僕の腕をひいて、猛威との距離を取る。

「ってえな!!
テメェ、誰だよ!?」

頭を摩りながら、猛威は隼に怒鳴った。

「郁兄さんの弟の、文月隼だ」

「フン
お前が、コイツの母親の再婚相手の連れ子かよ」

「おいガキ!
これ以上、邪魔しねえなら特別に許して見逃してやっても良いぜ!」

猛威の父親は、車の中から出て来て隼に言った。

「断る!
兄さんに危害を加える輩は、剣道術で成敗する!」

隼は、ちょっとずつ猛威達と距離を取りながら、チラッと僕の方を見てすぐに猛威達を見る。

「兄さん、コイツらってもしかして被害者遺族達?」

「うん」

「なる程ね
兄さんの前の父さんには、復讐は出来ないから代わりに兄さんに復讐しようってわけか」

「随分と、察しの良いガキじゃねえか」

猛威の父親が、猛威の隣に並ぶ。

「俺達は、ソイツに父親に妻と息子が殺されてから、ずっと空手に打ち込んできた」

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